世界のお金持ちが好む幻のコーヒー「コピ・ルアク」とはその正体に迫る。
「コピ・ルアク」コーヒー通なら一度はその名を聞いたことがある「幻のコーヒー」です。
しかし残念ながら幻だった頃は昔のお話でコピ・ルアクは今では簡単に手に入る高価なコーヒーへと変貌しています。
商売の為とは言え、その採取方法には個人的には疑念を抱いています。
その上、偽物まで出回っているというのですから、出来れば、話題のタネにとどめておきたい代物です。
コピ・ルアクの驚くべき製造方法
主にインドネシアで製造されているそうですが、実はジャコウネコという動物の糞から採取されるコーヒーなのです。
もともとは現地の伝説だったり幻だったコーヒーなのですが、何しろ自然にその豆を採取できる数はまるで奇跡のコーヒーといってもいいほど希少なものだったようです。
そしてその噂は世界中で「幻のコーヒー」としてお金持ちでさえ飲んだことが無いのが当たり前のコーヒーでした。
しばし映画のセリフにも登場してトレンドでもありました。
ところが現在では、強制的にジャコウネコを飼育して、その糞からコーヒー豆を採取して、高額な商品として、世界中で販売しているそうです。
私は、そのようなコピ・ルアクなど飲みたくありません。
幻のコーヒーだった頃のコピ・ルアク
コピ・ルアクはもともとインドネシアのコーヒー園ではよく野生のジャコウネコがコーヒーの熟した実を餌として食べていました。
植民地時代の農民は自身が栽培したコーヒーを飲むことを許されませんでした。
そこで現地の農民はその糞を探してその中からコーヒー豆を取り出してそれをきれいに洗浄して焙煎して飲んでいました。
これが、いつの日か「幻のコーヒー」と言われるようになりました。
ジャコウネコの腸内の細菌がコーヒーの香味をよくするといううわさが流れたのがきっかけなのでしょう。
高額で取引されるコピ・ルアク
世界で最も高価なコーヒーとして知られるコピ・ルアクですが、野生のジャコウネコを乱獲して本来肉食のジャコウネコに無理やり食べさせて大量生産することで、今では世界中で出回っています。
コピ・ルアクの本当の価値
コピ・ルアクは香味こそは優れていますが、決して特別なコーヒー豆に特化しているわけではありませんので、価格ほどの価値はないというの現在の評価です。中には「ウンチコーヒー」と茶化す向きもあるようです。
そういえば、有名なの映画のセリフであったような気がします。
憧れだった頃のコピ・ルアク
まだ幻のコーヒーと呼ばれたころのコピ・ルアクはお金では手に入らないお話だけのコーヒーでした。現地の農民だけが知っているコピ・ルアクを一度は飲んでみたい。
夢のあるコピ・ルアクをコーヒーが美味しくなるおまじないに使用していました。
日本の映画「かもめ食堂」にはそんな内容のシーンが描かれていました。
そして僕もをれを信じてマネをしていましたね。これはいいお話でした。
映画「最高の人生の見つけ方」
ジャックニコルソンとモーガンフリーマンの2大スターが共演する映画「最高の人生の見つけ方」のシーンで、お金持ちのエドワード（ジャックニコルソン）は世界一高価で貴重 なコピ・ルアクを水筒に入れて飲んでいます。
どんなコーヒーなのかは知りません。
ただ高級品が好きという理由です。
ある日カーター（モーガンフリーマン）がやってきて、実はコピ・ルアクとは、ジャコウネコの糞から出てきたコーヒーだと記した紙を読んで、二人は大笑いします。
死ぬまでにやりたいリストの「泣くほど笑う」が達成された瞬間でした。
コピ・ルアクよりも高価な幻のコーヒー
コピ・ルアクよりも高価な幻のコーヒーがあります。
その名も「ブラックアイボリー」これはタイ・バンコクなどで出来る、像の糞から採取されるコーヒーです。こちらは今のところ像の保護区で採取されていて大量生産もされていないようです。
ジャコウネコの糞には、昆虫やトカゲなども混入されており、像は完全草食だそうです。
その分、希少価値があり、味もコピ・ルアクよりも良いようです。
ジャコウネコ
最後にジャコウネコについてお話します。
ジャコウネコ：アジアとアフリカの神秘的なハンター
ジャコウネコは、広大なアジアとアフリカの地域に生息する小型哺乳類で、その美しい斑点模様と独特の生態で知られています。以下に、ジャコウネコについての興味深い事実をご紹介します。
1. 外見と特徴
- 体長： ジャコウネコは約60㎝の体長を持ち、イタチやタヌキに似た姿をしています。その毛皮は黄褐色から灰色で、黒い斑点が特徴です。
- 尾：短い尾は、先端に黒い縞模様を持っています。
- 耳と目：大きくて丸い耳と、鋭い視力を持つ目を持っています。
2. 生息地と習性
- アジア: ジャコウネコはヒマラヤ山脈から中国、ロシア、インド、東南アジアにかけて広く分布しています。
- アフリカ: アフリカではサバンナや森林地帯に生息しています。
- 夜行性: ジャコウネコは夜行性であり、夜間に活動します。優れた嗅覚と聴覚を活用して獲物を見つけます。
3. 食事と狩り
- 肉食動物: ジャコウネコは肉食動物であり、小型哺乳類、鳥、爬虫類、昆虫を捕食します。
- シベット: ジャコウネコの香り成分は「シベット」と呼ばれ、エチルアルコールに溶解してチンキとして利用されます。濃度が高いと刺激的な悪臭になりますが、薄めると良い香りに変化します。
ジャコウネコは、その美しい模様と神秘的な生態で私たちを魅了してくれる存在です。彼らの生態系での役割を守り、保護することが大切です。
まとめ
コピ・ルアクは本当に素晴らしいコーヒーであることは間違いありません。
コピとはコーヒーのことで、ルアクはジャコウネコを意味しています。
自然の軌跡が生んだコピ・ルアクはかつては幻のコーヒーといわれてコーヒーファンには語り草でした。
今では自然とは言えない代物と言えます。
現在では、高価なコーヒーでなくてもおいしいコーヒーを飲むことはできます。
スペシャリティ―コーヒーも昔よりも増えて、適正な価格で販売されています。
いかがでしたか？
かつて幻のコーヒーと言われたコピ・ルアクのお話でした。
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